西部造船会々報
第100回西部造船会例会(西部造船会々報 第100号)
会議情報

非定常翼上方の平板に作用する変動圧力の一算定法
大橋 訓英安東 潤中武 一明
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 13

詳細
抄録

周期的に体積が変動する物体まわりの変動圧力の振幅は、体積変動の2階微分値に比例して変化すると言われている。このような例として、キャビテーションを発生した翼まわりの変動圧力が挙げられる。本論文ではキャビテーション現象をモデル化し、翼厚が時間的に変動することにより、翼体積が時間的に変動する場合に、翼上方にある有限平板上の点に生ずる変動圧について考える。まず変動する翼は九大で開発された簡便なパネル法“SQCM”によって求める。また平板を表す場合、次の3種類の計算方法を用いる。つまり正鏡像法、固体境界係数(solid boundary factor)を用いて平板が無い場合の圧力を2倍して変動圧力を求める方法、および翼上に有限平板をおいて変動圧力を求める方法である。第3番目の有限平板を利用する方法では、有限平板を翼とみなして、揚力面理論の一つであるQCMを用いて表し、翼間の相互干渉問題として変動圧力を計算する。そしてこれら3種類の方法により固体境界係数の有効性および変動圧力と翼厚変動体積の2回微分値との関係について考察を行う。

著者関連情報
© 2000 公益社団法人日本船舶海洋工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top