本研究は、2L.BHDを有する大型タンカーに対して構造初期計画システムの構築を行ったものである。船殻構造設計では、各船級協会規則に従いながら、横強度部材については有限要素法を用いた数値解析を行うことが通常である。しかし、構造を規定する諸パラメータの現実的に可能な組み合せの中から、最も合理的な組み合せを見つけ出すためには、計算時間の短縮は絶対条件となる。このような観点から有限要素法のような大規模な数値構造解析に代えて、材料力学に基づく簡易計算をベースにパラメトリックな計算を行い、船殻重量とトータルコストを見積もり、パラメータの最適組み合せを見出す方法の構築は重要である。本研究はこのような視点で、最適構造初期計画システムの構築を行ったものである。