八丈町デポジット事業は, アルミ缶, スチール缶, ペットボトルの飲料容器を対象にして1998年の9月1日に始まった。それは対象容器に識別シールを貼付し10円上乗せして販売した上で, 消費者が空き容器を回収店に返すと10円を払い戻す仕組みである。実施後1年を経た本年8月までの累計で, デポジットをかけた容器の総販売量は130万本, 総回収量は94万本となり, その回収率は72%に達した。販売した飲料容器が回収されるまでには1ヶ月前後の時間差があるため, 実質的にはデポジットをかけて販売した容器のほぼ80~85%が回収できていると推定される。
デポジットのきわめて高い回収効果が短期間に実証された。また, このデポジット導入を契機に島内の環境意識が一挙に高まり, ポイ捨てが減少しただけではなく, ゴミの問題への全島あげての取り組みが始まっている。