廃棄物学会誌
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戸建住宅の解体実態からみた解体材再利用阻害要因
野城 智也
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2000 年 11 巻 2 号 p. 117-125

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抄録

建設廃棄物全体に占める量的シェアからいっても, 使用材料の多様性に伴う環境影響の可能性からいっても, 除却される戸建住宅から排出される解体材の再利用は, 極めて重要であるにも拘わらず, 低迷している。本稿では, 戸建住宅の解体現場調査結果や解体工事関係者への聞き取り調査をもとに, 戸建住宅の解体方法を分類し, その属性の差異を整理したうえで, 解体材が現場から搬出される様態に影響すると思われる諸条件を抽出した。これらの諸条件は, 解体動機に係わる条件, 解体工事に投入される経営資源に係わる条件, 解体工事を制約する条件, 解体材の流通に係わる条件および住宅の物理的条件に分類できる。これらが再利用の阻害要因として作用することを緩和するためには, 複数の政策手段を組み合わせた包括的アプローチを講じていく必要がある。しかも, 個々の政策手段の適用限界を評価・考慮し, 補完的なアプローチも創出し講じていかねばならない。

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© 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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