廃棄物学会誌
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循環型社会から廃プラスチック問題を考える
森口 祐一
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2005 年 16 巻 5 号 p. 243-252

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抄録

プラスチックは, 多様な用途で社会のすみずみで使われており, 廃プラスチックは現代の廃棄物・リサイクル問題を考える上での象徴的存在である。本報告では, 一般廃棄物処理の方向性に関する審議会の意見具申や容器包装リサイクル法の見直しなどの動向を踏まえ, 家庭系の廃プラスチックを中心に, 循環型社会という理念に照らした廃プラスチックの循環的利用のあり方について考察した。まず, プラスチックの生産, 消費, 廃棄, リサイクルの動向や, 材料リサイクル, ケミカルリサイクル, サーマルリカバリーの特徴を整理した。また, 容器包装リサイクル法のもとでのプラスチックのリサイクルについて, PETボトルとその他プラスチックとで大きく異なる状況を整理し, リサイクルの質の向上・低コスト化には, 技術的側面とともに分別方法との的確な組み合わせが必要であることを指摘した。

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© 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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