廃棄物学会誌
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市民のレジ袋削減への取り組み
中井 八千代
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2008 年 19 巻 5 号 p. 215-222

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抄録

レジ袋は, ごみの全体量からみると多くないが, レジ袋を断ることは, 私たち誰もが今すぐできる, CO2 (1枚62g) とごみの発生抑制であり, 次の環境行動につながる第一歩となる。今やヨーロッパをはじめ, 世界中で無料配布禁止の動きが加速している。
日本でも有効な削減手段として, レジ袋の有料化が全国の自治体・消費者・事業者の協力で取り組まれており, 実施店舗のレジ袋辞退率は80%を超えている (全国平均はまだ17~18%) 。
私たち3R全国ネットが昨年実施した全国1万人アンケートの結果でも, 約80%の人が「レジ袋削減のために有料化に賛成」と答え, 有料化は消費者の共通理解を得ているといえるのではないか。
基本は一人ひとりがレジ袋を断ること。削減の意識は高まっている。あとは, 「行動に移すきっかけを作る」意味でも, 有料化の意義は大きいと考える。
自治体の姿勢と, 消費者の協力体制が問われている。

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© 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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