Works Discussion Paper
Online ISSN : 2435-0753
日本企業におけるタレントマネジメントの展開と現状
柿沼 英樹
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2015 年 4 巻 p. 1-28

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抄録
本稿では、人材マネジメントの理論と実践における新たなトピックとして近年注目が高まりつつあるタレントマネジメント論 (Talent Management) について、既存研究を概観したうえで、日本における議論の動向、および日本企業における取り組み状況やその成果を検討した。 その結果、タレントマネジメントへの課題感を示す企業は業種・企業規模を問わずある程度の数が存在する一方で、運用段階に至っている企業はごく少数の大規模企業に偏っていることが明らかとなった。また、日本企業が注目を寄せるタレントマネジメントは、学術的に論じられてきた広義な枠組みとは異なり、グローバル人材や次世代リーダーの確保、人事情報データベースの導入による人材の可視化に過度に注目した「狭義の」タレントマネジメントである可能性が考えられた。さらに、タレントマネジメントの効果的な運用は企業業績の向上に寄与すると論じられてきたが、現段階の日本企業においては、運用有無による企業業績の差異は認められなかった。
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© 2015 株式会社リクルート リクルートワークス研究所
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