研究紀要 Works Review
Online ISSN : 2435-0699
大学進学者の就職時期を延ばす選択がその後の就業や年収に及ぼす影響
―ストレート卒業就職組との比較―
萩原 牧子太田 聰一
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2016 年 11 巻 1 号 p. 1-14

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抄録
本稿では,大学卒業時周辺に行われる就職時期を延ばす選択,すなわち大卒無業,留年,大学院2年進学の就業や年収に与える影響を,大学を4年で卒業後すぐに就職した場合と比較検証した。その結果,大卒無業や留年(理系除く)が,初職の雇用形態やその後の年収水準に負の影響を生じる傾向が示された。在学中に企業による選抜が集中的になされる日本の新卒採用システムは,若年者の学校から職場への移行をスムーズにするという点で評価されてきたが,本稿ではその仕組みから外れた場合の負の側面が実証された。
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© 2016 株式会社リクルート リクルートワークス研究所
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