文化人類学研究
Online ISSN : 2434-6926
Print ISSN : 1346-132X
特集論文 特集2 ともに書くことの公共人類学
自己流人類学の可能性
――パンデミック下の大学生と文化人類学者による民族誌的実践――
北野 真帆内藤 直樹
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 24 巻 p. 74-92

詳細
抄録

 本論の目的は、文化人類学の専門教育を受けていない人びとによる市民科学的実践(自己流人類学)を文化人類学者がサポートする事態を公共人類学的な実践と捉え、その可能性について考察することにある。そのために新型コロナウイルス感染症のパンデミック初期に大学生と大学院生が経験した苦悩や学びについてのオートエスノグラフィである『コロナ禍を生きる大学生―留学中のパンデミック経験を語り合う』[内藤・北野 2022]の執筆・編集過程を学生の視点で振り返る。そして、市民が文化人類学者と協働して公共的な問題に取り組む可能性を探求する。

著者関連情報
© 2023 現代文化人類学会
前の記事 次の記事
feedback
Top