2011 年 42 巻 p. 111-114
走査型電子顕微鏡にエネルギー分散型X線検出器を追加して微小部の元素分析を行なう分析装置は広く用いられている.EDXでは最近はシリコンドリフト検出器を用いることが多くなった.シリコンドリフト検出器ではデジタル・シグナル・プロセッサをブラックボックスとして用いてX線スペクトルを測定する.しかし,オーディオ用の安価なアンプを流用し,自分でプログラミングしたデジタル信号処理ソフトウェアを使っても十分に分析に耐えうるスペクトルが得られ,より簡単に測定できることを報告する.