X線分析の進歩
Online ISSN : 2758-3651
Print ISSN : 0911-7806
原著論文
放射線によるアデノシン三リン酸分子変異によって誘発される生物学的効果
藤井 健太郎加藤 大藤井 紳一郎月本 光俊秋光 信佳
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キーワード: 放射線, ATP, 生物学的効果
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2020 年 51 巻 p. 251-259

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抄録

リボ核酸の一種であるアデノシン三リン酸(ATP)は,生体エネルギー供与物質として様々な生化学反応へエネルギーを供給している.また同時に,遺伝情報の仲介物質であるメッセンジャーRNAを合成するための基質として,さらには細胞間情報伝達物質としても働く.本研究では,放射線によりATPに生じた放射線障害が,ATPの持つ生物学作用にどのようにかかわっているかに注目して,その生物学的効果への寄与を解析することを試みた.そして,ATP分子の構造変化はがん細胞の放射線感受性に変化を生じさせている可能性を示唆する結果を得た.

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© 2020 公益社団法人日本分析化学会 X線分析研究懇談会
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