2020 年 51 巻 p. 49-56
全視野型蛍光X線イメージング法は,試料広範囲にX線を照射し,試料から放出される蛍光X線をX線用2次元カメラで観測することで,未知試料中の元素分布像を取得する方法である.様々な分野での適応が期待される一方で,取得される元素分布像の解像度の向上が求められている.そこで,主に医療分野で注目されている圧縮センシングという情報処理技術を全視野型蛍光X線イメージングに適応することによって,高画質な元素分布像の取得を目指した.本研究では,銅とチタンからなる金属試料に本手法を適用することによって,その有用性が示された.