薬局薬学
Online ISSN : 2434-3242
Print ISSN : 1884-3077
総 説
薬局薬剤師における副作用モニタリングの役割と実践
佐藤 ユリ
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2021 年 13 巻 1 号 p. 11-18

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抄録

薬局薬剤師による副作用モニタリングは,薬物療法の安全性を高めるだけではなく,薬剤による QOL 低下の防止,処方カスケードの回避,減薬に寄与することができる.そのためには,網羅的に症状を聴きとること,聴き取った症状が処方薬による症状であるかの評価,そして,その症状への対応が必要となる.しかし,現状の薬局窓口での副作用確認は,①処方薬より副作用を限定して確認してしまう,②服薬指導時に副作用を確認するため訴えられた症状を評価する時間が十分にない,などの課題がある.この課題を改善し,実効性のある副作用モニタリングを実施するには,副作用確認のタイミングと体系的な考え方がポイントになる.本稿では,筆者らが取り組んでいる副作用モニタリングの概要について紹介する.

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© 2021 一般社団法人 日本薬局学会
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