薬局薬学
Online ISSN : 2434-3242
Print ISSN : 1884-3077
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総 説
原 著
  • 染谷 光洋, 山下 美妃, 樋浦 一哉, 西田 愛, 吉田 莉子, 川田 悠貴, 石尾 有司, 木下 隆市, 谷口 亮央, 中島 史雄
    2025 年17 巻2 号 p. 157-163
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    [早期公開] 公開日: 2025/05/27
    ジャーナル オープンアクセス

    服薬指導時に得られた情報をもとに提出したトレーシングレポート(TR)(対面/TR)と電話による服薬フォローアップを契機に提出したTR(TEL/TR)の記載内容と提出後の治療の変更状況を比較検討した.提出した対面/TRは845枚(907件),TEL/TRは907枚(2,475件)であった.対面/TRでは特に「病識・薬識・生活環境関連」,「服薬アドヒアランス(DA)不良」の報告割合がTEL/TRに比べて有意に高く(P<0.01),TEL/TRでは「DA良好」,「副作用・アレルギー関連」の報告割合が対面/TRに比べて有意に高かった(P<0.01).本研究より,対面での患者応対とフォローアップの電話では,得られる患者情報の種類が異なり,医師と共有する内容も異なることから,対面・TELの両方を組み合わせることで,より切れ目のない継続的な薬学的管理が可能となることが明らかとなった.

  • 丸田 勇樹, 島田 直樹
    2025 年17 巻2 号 p. 164-175
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    [早期公開] 公開日: 2025/06/25
    ジャーナル オープンアクセス

    【目的】保険薬局に従事する薬剤師について,職業性ストレスの指標である新職業性ストレス簡易調査票(New BJSQ)の結果を職位別に比較検討する.【方法】株式会社フロンティアに在籍する保険薬剤師を対象として,Googleフォームを使用して無記名のアンケートを実施した.調査項目は基本属性とNew BJSQの標準版の得点である.New BJSQの得点を職位別(一般薬剤師と管理薬剤師)に比較した.【結果】137施設,468名から回収した(回収率:79.2%).雇用形態により,高ストレス判定の有無で差を認めた.New BJSQの42尺度のうち,20尺度で職位による差を認めた.対策別領域得点では,「部署レベル資源合計」と「事業場レベル資源合計」で一般薬剤師が管理薬剤師と比較して有意に高かった.【結論】保険薬局の職業性ストレスを包括的に評価することで,保険薬局で働く人の満足度や幸福感,組織の生産性の向上につながる方策の検討につながる可能性がある.

  • 鹿村 恵明, 平田 陽一郎, 髙橋 淳一, 田中 友和, 若林 守, 大野 克夫
    2025 年17 巻2 号 p. 176-184
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    [早期公開] 公開日: 2025/07/25
    ジャーナル オープンアクセス

    薬剤師が適切に歯科受診勧奨できることを目的として「オーラルケア商品の継続購入者に対する薬局薬剤師の歯科受診勧奨ガイドライン」を作成した.作成にあたり,①教育動画の効果を検証し,②ガイドライン(案)の問題点をアンケート調査により明らかにし,改善を加えるという手法を用いた.まず,ガイドラインの原案と教育動画を作成し,Web研修を実施した.研修前後にアンケートを行い,効果を評価した.その結果,ガイドライン(案)を利用したいと回答した割合は98.7%,教育動画は97.3%がわかりやすいと回答し,研修は98.7%が役立ったと回答した.さらに,アンケートの自由記述意見より改善点を明らかにした.これを反映させてガイドライン(完成版)を作成した.本研究では,ガイドラインの原案を評価することで,より実践的な内容に改善することができた.完成したガイドラインの活用により,薬剤師が適切なタイミングで歯科受診勧奨ができると期待される.

ノート
  • 宗像 宏友, 髙橋 渉
    2025 年17 巻2 号 p. 185-189
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    [早期公開] 公開日: 2025/07/25
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究は保険薬局薬剤師と開業医師の協働による咽頭炎の抗菌薬処方最適化を検証した.協議は咽頭炎に対して抗菌薬を使用する際の判断基準や薬剤選択について双方の視点から意見交換を行った.2022年4月~2024年1月の経口抗菌薬処方を対象に協議前後(2023年7月)での処方変化をAWaRe分類に基づき比較した.その結果,ペニシリン系・第一世代セファロスポリン系(Access群)の使用は6.7%から56.9%に増加し,第三世代セファロスポリン系・ニューキノロン系(Watch群)は91.4%から40.6%に減少した(p<0.01).薬剤師による情報共有と処方提案は狭域スペクトル抗菌薬への移行を促進する可能性が示唆された.特にペニシリンアレルギーを考慮したセファレキシンの提案が本成果に寄与した.本研究は外来診療における薬剤耐性対策において地域薬局薬剤師の関与が処方改善に寄与する可能性を示す一例である.

  • 加藤 誠一, 吉岡 努, 新島 健司, 青木 恭太
    2025 年17 巻2 号 p. 190-194
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/10/22
    [早期公開] 公開日: 2025/07/28
    ジャーナル オープンアクセス

    認知症患者は年々増加しており,その対応には早期発見と多職種連携による多方面からの支援が必要である.保険薬局で認知機能低下の早期発見につなげる活動を模索し,脳機能を測定する道具としてきらきら星脳活計(以下,本機)に着目した.本機は手の動きの画面表示と同じ動きをさせてその動きを計測し,視認から体動までの時間のずれや動きのずれを数値化することで,脳の運動調節機能の働き具合を測定する装置である.薬局内で本機を用いた脳機能調査を実施し,認知機能低下の早期診断に結び付いた例が存在した.また抗認知症薬使用者と非使用者の2群間で計測結果を比較したところ,使用者では有意にスコアが低いことから,本機の計測結果が認知機能を計るうえでの一つの指標となり得ることが示された.健康サポート機能を期待される薬局において,本機は地域患者の認知症早期発見につながる有効な手段になり得ると考える.

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