薬局薬学
Online ISSN : 2434-3242
Print ISSN : 1884-3077

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

帯状疱疹に罹患する授乳婦に対する薬剤選択に関する調査研究 —乳児(新生児)への安全性の観点から—
千葉 健史 三浦 果奈千葉 直子前田 智司
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: cr.2022-0011

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

本研究の目的は,帯状疱疹に罹患する授乳婦に対して,乳児(新生児)への安全性の観点から,どの薬剤が推奨されるのかを調査することである.調査対象の薬剤は,帯状疱疹に適応を有する内服薬とした.本調査に用いた情報源・資料は,医療用医薬品添付文書・インタビューフォーム,LactMed, Drug in Pregnancy and Lactation(DPL)とした.また,種々パラメータ情報(M/P比や血中薬物濃度)を収集し,各薬剤の相対乳児薬物摂取量(RID)も算出した.アシクロビル(ACV)とバラシクロビル(VCV)は,LactMedとDPLから得られた情報と,算出RID値の情報から,乳児(新生児)への安全性が高い薬剤であると考えられた.ファムシクロビルやアメナメビルは,ACVやVCVに比べて,大きな臨床的メリットがあるにもかかわらず,乳児(新生児)への安全性に関する情報が十分に得られないことがわかった.

著者関連情報
© 2022 一般社団法人 日本薬局学会
feedback
Top