薬局薬学
Online ISSN : 2434-3242
Print ISSN : 1884-3077

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医療ビッグデータを用いた医療薬学研究の現状と展望
髙田 充隆
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論文ID: ra.2019-0003

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抄録

要 旨:近年,膨大な医療情報が医療ビッグデータとして蓄積されている.これらのデータは,実際の医療によって得られたデータという意味でリアルワールドデータと呼ばれている.リアルワールドデータには,まだ,誰も気が付いていない真実の因果関係を示す情報が眠っているといわれており,このリアルワールドデータを用いた疫学研究や薬剤疫学研究が盛んに行われている.現在,我々は,リアルワールドデータをデータマイニングの手法を駆使し,宝物を発掘するような感覚で,薬と未知の事象との関係を掘り起こそうとする研究を行っている.実験研究を中心に発展してきた薬学・医学研究ではあるが,今後は,医療の現場で蓄積されるリアルワールドデータを対象としたヒューマンヘルスデータサイエンスの重要性が増してくると考えられる.本総説では,リアルワールドデータを活用した研究について,その現状と今後の展望についてまとめる.

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© 2019 一般社団法人 日本薬局学会
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