論文ID: ra.2025-2000
近年,情報通信技術の急速な発展を背景に,デジタルトランスフォーメーション(DX)が様々な分野において推進されている.医療においても厚生労働省を中心にしていくつもの施策が検討・実施されており,すでに保険薬局の業務にも大きく影響している.マイナンバーカードによる患者の医療情報の閲覧や電子処方箋はその一つであり,薬局における調剤時には正確な患者情報をリアルタイムに得ることができるようになる.これらの情報を用いて保険薬局薬剤師は業務の効率化を図るとともに,患者に寄り添った業務を行うことができるようになる.また,医療DXの利活用を通じて薬局薬剤師による臨床研究を行い新たなエビデンスを構築することは,医療の質の向上にもつながることが期待される.