抄録
介護福祉士国家試験の受験資格に係る実務経験の範囲は介護福祉士資格創設以降、一貫して「介護等の業務を必要とする者に対して介護等を提供する福祉分野の施設・事業に携わる、介護等の業務を本来業務とする介護従事者」の範囲で変遷してきたが、平成 20 年に当該範囲に病院・診療所の一般病床・精神病床の看護補助者が含まれたことで、この枠組みは崩壊した。しかしながら、このことは、福祉分野だけでなく医療分野においても専門的介護の必要性があると政府が判断したことを意味するものである。しかし、現時点では一般病床等の看護補助者は、専門的介護を担う位置づけにないことから、一般病床等に介護専門職の配置を規定するとともに、その介護専門職が、その介護の専門性を発揮できるよう位置づけることが喫緊の課題である。また一方で、介護福祉士国家資格取得の有無により、業務範囲を区分するといったシステムの構築が求められている。