山野研究紀要
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Print ISSN : 0919-6323
<資料>原病學各論
亞爾蔑聯斯の講義録 第51編
松隂 宏近藤 陽一松隂 崇松隂 金子近藤 陽平
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2019 年 26.27 巻 p. 42-51

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抄録

初めに,明治9(1876)年1月に,大阪で発行された,オランダ医師エルメレンス(Christian Jacob Ermerins:亞爾蔑聯斯 または越尓蔑嗹斯と記す,1841-1879 )による講義録である『日講記聞 原病學各論 巻十五』の概要を述べ,次いで,その原文の一部を紹介し,その全現代語訳文と語句の解説を加え,現代医学と比較検討し,一部では,歴史的変遷,時代背景についても言及する.本編では,巻十五に記されている「全身病篇」の中の「第一 中毒諸病」の初めの部分である「鉛中毒」,「燐中毒」及び「砒石中毒」を取り上げる.各疾患の病態生理、症候論の部分は,かなり詳細に記されているが,炎症の概念が確立されていない.また,疾患名及び用語が現在とは異なっている部分があり,治療法では,内科的対症療法がその主流であって,使用される薬剤も限られている.しかし,本書は,わが国近代医学のあけぼのの時代の医学の教科書である.

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© 2019 学校法人山野学苑 山野美容芸術短期大学
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