山野研究紀要
Online ISSN : 2433-6424
Print ISSN : 0919-6323
26.27 巻
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  • 2004年から2012年の「車いす利用者のための着付け・他装」研究を経て
    山野 愛子ジェーン, 青木 和子, 佐藤 美奈子, 志村 裕子, 山下 牧子, 西川 奈実
    2019 年 26.27 巻 p. 1-6
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/07/02
    研究報告書・技術報告書 フリー
    着付けとは、自分(以後自装とする)、または他人(以後他装とする)に対して、着物や衣裳を、正しく着せ付けることをいう。本研究の目的は、車いす利用者に対して、美容福祉を学んだ着付け師による着物着付けの技術を用いて、車いす利用者自らが自装できることをめざしている。健常者の中には、着物を日常的に楽しむ人もおり、車いす利用者の中にも同様の気持ちを持つ人もいる。そこで、従来おこなってきた「車いす利用者のための着付け」シリーズ1~4)に見る方法を基に、車いす利用者自らが行う場合の改善点や新たな方法の開発を行うことが必要となる。 今回の研究により、対象とした車いす利用者の肢体の可動範囲などにたいする、着付けに必要な過程の相互性について改善が必要な部分が抽出できた。車いす利用者であっても、さまざまな装いを楽しみたいという気持ちに変わりはない。「車いす利用者のための着付け」はそうした人たちのために開発した方法である。ならば、自分で着てみたい、という思いに応えていくことも筆者らの使命であると考え、本研究で得られた成果を報告する。
  • 白澤 秀剛, 及川 麻衣子, 秋田 留美, 木村 康一, 岩屋 裕美
    2019 年 26.27 巻 p. 7-14
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/07/02
    研究報告書・技術報告書 フリー
    大学・短期大学などにおいて、主体的学修の必要性や重要性はますます高まっている。筆者らは、自らが開発した主体的学修を分類する尺度を利用し、山野美容芸術短期大学学生の分析を行なった。調査した他大学・短大と比較して、山野美容芸術短期大学は成長志向の学生が多く、防衛志向の学生が少ないことがわかった。自己効力感は主体的学修分類との関連があることがわかった。出席の分析では、実技科目において回避行動頻度が高いと遅刻が多くなる傾向が見られた。GPAからは、次学期の獲得行動を増やす効果があることがわかった。主体的学修の変化については、獲得行動頻度と回避行動頻度は片方だけが変化することがわかった。これらの分析によって、主体的学修分類の信頼性や妥当性が確認されると同時に、これまでの調査ではわからなかった主体的学修分類の変化の方向や変化させるための指導方法への示唆など、新たな知見を得ることができた。
  • 亞爾蔑聯斯の講義録 第49編
    松隂 宏, 近藤 陽一, 松隂 崇, 松隂 金子, 近藤 陽平
    2019 年 26.27 巻 p. 15-27
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/07/02
    研究報告書・技術報告書 フリー
    明治9(1876)年1月に,大阪で発行された,オランダ医師エルメレンス(Christian Jacob Ermerins:亞爾蔑聯斯または越尓蔑嗹斯と記す,1841-1879)による講義録,『日講記聞 原病學各論 巻十四』の原文の一部を紹介し,その全現代語訳文と語句の解説を加え,現代医学と比較検討をし,一部では,歴史的変遷,時代背景についても言及する.本編では「神經病篇」の中の「第三 神經諸病」の中の「破傷風」,「喜斯的里」,「加答列布失」及び「癲癇」を取り上げる.各疾患の病態生理,症候論の部分は,かなり詳細に記されているが,病因論の部分はあいまいで,炎症の概念が確立されていない.また,疾患名及び用語などが現在とは異なっている部分があり,治療法では,内科的対症療法がその主流であって,使用される薬剤も限られている.しかし,本書は,わが国近代医学のあけぼのの時代の医学の教科書である.
  • 亞爾蔑聯斯の講義録 第50編
    松隂 宏, 近藤 陽一, 松隂 崇, 松隂 金子, 近藤 陽平
    2019 年 26.27 巻 p. 28-41
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/07/02
    研究報告書・技術報告書 フリー
    明治9(1876)年1月に,大阪で発行された,オランダ医師エルメレンス(Christian Jacob Ermerins:亞爾蔑聯斯または越尓蔑嗹斯と記す,1841-1879)による講義録,『日講記聞 原病學各論 巻十四』の原文の一部を紹介し,その全現代語訳文と解説を加え,現代医学と比較検討し,一部では,歴史的変遷,時代背景についても言及する.本編では「神經病篇」の中の「第三 神經諸病」の最後の部分である「急癇」,「顫震癱瘓」及び「運動神經癱瘓」を取り上げる.各疾患の病態生理,症候論の部分は,かなり詳細に記されているが,病因論の部分はあいまいで,炎症の概念が確立されていない.また,疾患名及び用語が現在とは異なっている部分があり,治療法では,内科的対症療法がその主流であって,使用される薬剤も限られている.しかし,本書は,わが国近代医学のあけぼのの時代の医学の教科書である.
  • 亞爾蔑聯斯の講義録 第51編
    松隂 宏, 近藤 陽一, 松隂 崇, 松隂 金子, 近藤 陽平
    2019 年 26.27 巻 p. 42-51
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/07/02
    研究報告書・技術報告書 フリー
    初めに,明治9(1876)年1月に,大阪で発行された,オランダ医師エルメレンス(Christian Jacob Ermerins:亞爾蔑聯斯 または越尓蔑嗹斯と記す,1841-1879 )による講義録である『日講記聞 原病學各論 巻十五』の概要を述べ,次いで,その原文の一部を紹介し,その全現代語訳文と語句の解説を加え,現代医学と比較検討し,一部では,歴史的変遷,時代背景についても言及する.本編では,巻十五に記されている「全身病篇」の中の「第一 中毒諸病」の初めの部分である「鉛中毒」,「燐中毒」及び「砒石中毒」を取り上げる.各疾患の病態生理、症候論の部分は,かなり詳細に記されているが,炎症の概念が確立されていない.また,疾患名及び用語が現在とは異なっている部分があり,治療法では,内科的対症療法がその主流であって,使用される薬剤も限られている.しかし,本書は,わが国近代医学のあけぼのの時代の医学の教科書である.
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