山口医学
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症例報告
バセドウ病を伴う胸腺腫合併重症筋無力症の1治療例
村上 順一上田 和弘佐野 史歩林 雅太郎濱野 公一
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2014 年 63 巻 2 号 p. 161-166

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抄録
症例は50歳代女性.易疲労感を主訴に受診し,精査で胸腺腫を伴う期の重症筋無力症,およびバセドウ病と診断された.重症筋無力症に対する手術前に甲状腺機能亢進症に対する薬物療法を行い,甲状腺機能の正常化を行った後に両側完全胸腔鏡アプローチによる拡大胸腺摘出術を行った.術直後に一時的に洞性頻脈を認めたが,甲状腺クリーゼは認めなかった.また重症筋無力症による術後呼吸筋麻痺やクリーゼは認めなかった.重症筋無力症に様々な自己免疫疾患,特に甲状腺機能亢進症の合併が多いことは知られている.重症筋無力症と甲状腺機能亢進症の病態の密接な関連が知られているが,最善の治療戦略について一定の見解はない.甲状腺機能亢進症の薬物療法後に低侵襲アプローチ下に拡大胸腺摘出術行うことで安全に周術期を乗り切った1例を経験したので報告する.
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© 2014 山口大学医学会
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