山口医学
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症例報告
KCNH2遺伝子にde novo新規ナンセンス変異(c.1490G>A, p.Trp497Ter)を認めたQT延長症候群の1症例
日高 玲奈末廣 寛児玉 雅季福田 昌和國宗 勇希岡山 直子中原 由紀子西岡 光昭小林 茂樹矢野 雅文山﨑 隆弘
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2023 年 72 巻 3 号 p. 111-122

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抄録

 先天性QT延長症候群は,心筋細胞のイオンチャネルをコードする遺伝子の異常により,心電図のQT間隔が延長し,ときに致死性不整脈を起こす疾患である.今回,Potassium voltage-gated channel subfamily H member 2(KCNH2)遺伝子のde novo新規ナンセンス変異を認めた先天性QT延長症候群2型(long QT syndrome type 2, LQT2)の1症例を経験したので報告する.

 症例は18歳の女性.中学1年時の学校心臓検診にてQT延長を指摘された.精査のため当院に入院となり,安静時,およびカテコラミン負荷試験でQT延長が認められた.年1回の外来通院で経過が観察されており,これまでに失神等の身体症状は認められていない.遺伝子検査が本人と両親,同胞に対して行われ,本人にのみKCNH2 c.1490G>A, p.Trp497Terのヘテロ接合性ナンセンス変異が認められ,de novo LQT2が確定した.この変異はこれまでに報告はなく,新規の変異と考えられた.LQT2は,女性の場合,思春期以降での心イベントリスクが高いため,本症例においても今後厳重な経過観察が必要と考えられた.

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© 2023 山口大学医学会
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