日本腰痛学会雑誌
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特集 骨粗鬆症性椎体圧迫骨折に対する低侵襲手術―私はこうしている―
骨粗鬆症性脊椎骨折に対するリン酸カルシウム骨ペーストを用いた経皮的椎体形成術
中野 正人平野 典和高木 寛司頭川 峰志
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2006 年 12 巻 1 号 p. 91-98

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抄録
骨粗鬆症性脊椎骨折治療の新たな選択肢としてリン酸カルシウム骨ペースト (以下, CPC) を損傷椎体に注入し力学的に強化し修復を図る椎体形成術が適用されている. CPCの最大の利点は骨親和性や生体活性を有していることである. 現在椎体内注入後3日で非損傷椎体と同等の強度になるものが使用され, 注入に際しては造影剤なしで透視可能なことや, 硬化する際に発熱しないなどの特性がある. 骨粗鬆症性椎体脊椎骨折に対して低侵襲手技とするため経皮・経椎弓根的に椎体内の整復操作や空洞形成, 病巣掻爬を行い, CPC注入術を適用してきた. 術後2年以上の臨床結果において, 骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折, 破裂骨折, および癒合不全に対するCPC経皮・経椎弓根的椎体形成術は, 良好な臨床成績を示した.
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© 2006 日本腰痛学会
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