日本腰痛学会雑誌
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特集 骨粗鬆症性椎体圧迫骨折に対する低侵襲手術―私はこうしている―
骨粗鬆症性椎体骨折に対するHAブロックを用いた椎体形成術
松崎 浩巳
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2006 年 12 巻 1 号 p. 99-106

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抄録
骨粗鬆性脊椎骨折に対して充填材料にHA Blockを用いて椎体形成術を施行した. 手術法は開発したツールを用いて経椎弓根的に骨折部を整復してインサーターを介してHAブロックを充填することにより骨折部を整復固定した. 術後2カ月で14%に矯正損失が発生したが, 除痛効果は著明であった. HAブロックが椎体外に逸脱した例があったが問題は認められなかった. 肺梗塞や脊柱管への流出がなく極めて安全な充填材料であった. 本法の適応は圧迫骨折と扁平破裂骨折に有効である. 技術的には, 椎体の前壁に海綿骨でしっかりした壁を作ることが重要である. 本術式は小侵襲であり, 骨粗鬆症性骨折に適応されるべきものであることを強調したい.
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© 2006 日本腰痛学会
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