日本腰痛学会雑誌
Online ISSN : 1882-1863
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特集●腰痛に対する運動器リハビリテーション
腰椎の運動時痛からみた腰痛の分類と運動療法
池田 章子篠原 晶子瀬良 敬祐矢部 嘉浩
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キーワード: 腰痛, 運動療法, 評価
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2007 年 13 巻 1 号 p. 78-83

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抄録
腰痛患者に対する有効な運動療法を行うことを目的に,初診時の立位での運動時痛別(前屈時痛群・後屈時痛群・前後屈時痛群・運動時痛なし群)に分類し,2カ月間での臨床症状(VAS・JOAのADLスコア)の変化と,マッケンジー法に基づく運動指導の効果について比較検討した.結果は,前後屈時痛群においてVAS・ADLスコアの改善が有意にみられた.運動療法は,VASの変化においては1カ月後から改善がみられるが,ADLの改善には2カ月間でも変化は少なかった.また,運動指導では伸展運動でVAS・ADLスコアの有意な改善がみられた.今回の結果より,腰痛患者の経過観察は2カ月以上が必要であることが示唆された.
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© 2007 日本腰痛学会
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