抄録
visual analogue scale(VAS)と日整会腰痛治療成績判定基準(腰JOA)との関係について比較検討をした.急性腰痛を訴えた外来患者54名を調査した.初診時のVAS,腰JOA,年齢,性別,職業の調査をした.結果,腰JOAの腰痛の項では,時々の腰痛や常の腰痛では,疼痛の程度は10点のうち1∼8点まで種々であった.腰JOAの総点29点とVASとの相関はr=0.51とかなり良い相関を示した.しかし,疼痛は腰JOAだけでは不十分であることが判明した.すなわち,腰痛の評価には腰JOAだけでなくVASが疼痛の直接評価に有用であった.