日本養豚研究会誌
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豚子宮液中のNaとK濃度および蛋白質の性状について
佐藤 正光菅原 七郎正木 淳二丹羽 太左衛門
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1983 年 20 巻 4 号 p. 157-162

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抄録

PMSGとGn-RHの併用投与により発情, 排卵を誘起した未成熟豚の子宮液について, NaおよびK濃度, および蛋白質の性状を, 生化学的並びに組織学的に検索した。
1. Gn-RH注射後, 32および34時間で屠殺した豚では, 全例排卵していなかったが, 40~43時間で屠殺した豚では81%が排卵していた。
2. 子宮液中のNaおよびNa+K濃度は, 腟液および頸管液と比較して有意に高かった。卵胞期および排卵期の間には差がみられなかった。
3. 子宮液のセルロースアセテート膜電気泳動では, グロブリン分画に酸性糖白質, アルブミン分画に1種類の蛋白質がそれぞれ検出された。
4. 子宮上皮表面および子宮腺開口部付近の上皮細胞表層に, アルシアンブルー染色により酸性多糖質が検出された。

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