日本養豚研究会誌
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豚の発情に関する研究
VII. 誘起発情豚における生殖器官の検討
丸山 淳一井口 元夫宮原 強加藤 良忠
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1985 年 22 巻 1 号 p. 29-33

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抄録

性成熟前豚125頭を供試して, PMSG 500IUおよびHCG 500IUを投与した誘起発情時における各生殖器官の経時的な変化を検討した。
GTH投与後の発情徴候発現において, 外陰部の発赤および腫脹等は経時的な変化が見られたが, 背圧反応では5.9%の発現率であった。
GTH投与後の卵巣周期との関連性において, 投与後1日目および2日目は前卵胞期が77.8%および87.5%であり, 3日目は後卵胞期が64.7%, 4日目および5日目は排卵期が54.5%および93.3%であり, 6日目で前黄体期が98.9%, 10日目で中黄体期が83.3%であった。
各生殖器官のGTH投与後の経時的な変化において, 卵管, 子宮, 子宮頸管, 膣および膣前庭等の重量変化はいずれも時期間で有意差が認められた (P<0.01)。
誘起発情豚の生殖器官重量はGTH投与前と比較すると, 子宮が4.3倍, 卵管2.7倍, 子宮頸管2.1倍, 膣2倍および膣前庭1.6倍増大していた。

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