日本養豚研究会誌
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豚血清の保存性に関する検討
II. 糖・脂質と蛋白・非蛋白態窒素について
押田 敏雄岩瀬 茂吉豊浦 雅次田中 享一
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1986 年 23 巻 3 号 p. 141-147

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抄録

豚血清の糖 (Glucose)・脂質 (Total cholesterol, Triglyceride, Phospholipids) と蛋白 (血清総蛋白, アルブミン・グロブリン比,γ-globulin)・非蛋白態窒素 (血中尿素態窒素) の安定性について検討した。Gluは-20℃および-80℃保存でそれぞれ180日間安定であった。また, Tchはすべての温度条件下で180日間安定であったが, TG, PLでは-20℃, -80℃の保存で90~180日間安定であった。TP, A/Gおよびγ-glob は室温保存のγ-glob を除いて, いずれの温度条件下でも180日間安定であった。また, BUNは-20℃および-80℃の保存で, それぞれ30日, 180日安定であった。
以上の結果から豚血清の糖・脂質, 蛋白・非蛋白態窒素の保存は-20℃, -80℃の超低温状態が安定性のうえから好ましいものと結論された。

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