有機合成化学協会誌
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アセチレンと青酸とからアクリロニトリルの合成に関する研究 (第6報)
不純物の検索について
吉田 寿隆広野 達夫
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1956 年 14 巻 8 号 p. 508-513

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抄録
アセチレンと青酸とから液相触媒によつて直接合成したアクリロニトリル中には, 一応精留後においても若干の不純物が微量混在することが紫外線吸収スペクトルの測定結果から明らかとなつた。この物質の検索をおこなつた結果メチルビニルケトンとジビニルアセチレンの二者であることが推定できた。まずメチルビニルケトンの存在を繋外線吸収スペクトルおよび2, 4-ジニトロフェニルヒドラゾンの単離によつて確認し, かつ比吸光値からその含有率はこの場合には約0.18%程度であると考えられる。また従来から言われていたジビニルアセチレンがやはりこの場合にもごく微量ながら混在していることが紫外線スペクトルの測定からほぼ間違いないことと思われる。
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