日本惑星科学会誌遊星人
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SPH法による衝突数値計算(特集「日本における衝突研究の軌跡」)
玄田 英典
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2015 年 24 巻 3 号 p. 191-200

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抄録
天体衝突は,惑星形成および進化過程において頻繁に起こる基本的なプロセスであり,衝突現象の理解は,惑星科学において本質的に重要である.衝突数値計算は,衝突実験を行うことが困難な設定や,衝突実験の結果を深く理解する手段として有用である.本稿では,惑星科学における様々な衝突現象の数値計算によく用いられるSPH法(Smoothed Particle Hydrodynamics)について解説をする.SPH法は流体を多数の粒子に分割し,流体の運動を数値的に解く手法である.ここでは,SPH法の歴史,SPH法の基本概念と長所・短所,そしてSPH法を用いた惑星科学における衝突数値計算の応用例について解説する.
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© 2015 日本惑星科学会
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