日本惑星科学会誌遊星人
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火の鳥「はやぶさ」未来編 その23 ~砂漠の中心で,カプセルを回収する~
中澤 暁はやぶさ2カプセル回収班
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2021 年 30 巻 1 号 p. 18-

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抄録

小惑星探査機「はやぶさ2」は,2020年12月に小惑星リュウグウのサンプルを地球に届けた後,次の旅へ向かった.この「はやぶさ2」が立ち上がったのは,ちょうど10年前,東日本大震災直後の2011年5月であった.プロジェクト化に向けた打合せや審査会を余震や計画停電などの中で必死に行ったことが思い出される.前例がないくらいの短期間で探査機を開発し,打ち上げから一連の小惑星近傍運用を終え,無事に地球帰還を果たせたことは当事者として非常に感慨深い.本稿では,カプセル回収班のとりまとめを拝命した筆者の視点を交えつつ,その最終フェーズである地球帰還とカプセル回収(日本への輸送を含む)について概説する.

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