日本惑星科学会誌遊星人
Online ISSN : 2423-897X
Print ISSN : 0918-273X
ISSN-L : 0918-273X
火の鳥「はやぶさ」未来編 その24 〜可視光でみたリュウグウ〜
巽 瑛理杉田 精司本田 理恵諸田 智克亀田 真吾長 勇一郎澤田 弘崇横田 康弘坂谷 尚哉早川 雅彦松岡 萌山田 学神山 徹鈴木 秀彦本田 親寿吉岡 和夫小川 和律湯本 航生
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 30 巻 2 号 p. 64-71

詳細
抄録

ONC (Optical Navigation Camera; 光学航法カメラ) は探査機はやぶさ2の目であり, リュウグウを訪れた際には科学的にも工学的にも広報的にも幅広く活⽤された.ONCは広域撮像⽤のONC-W1,ONC-W2,望遠カメラ且つ7色のバンドパスフィルターをもつONC-Tで構成されている.ONC-Tは科学観測において特に重要で,フィルターを活⽤し⼩惑星表⾯の色の変化を記載することや解像度の高い画像から詳細な地形の観測を目的としている.試料採取地点の選定にも,粒径や風化作⽤の推定といった核となる情報を得て貢献してきた.本稿では,今後のサンプル分析を見据えて,主にONCチームのONC-Tを⽤いた分光観測における活動とその結果として得られた“仮説”を振り返りたいと思う.

著者関連情報
© 2021 日本惑星科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top