上部が覆われており,かつ側面は開けている半屋外空間は,GPSによる測位精度は低下するものの一方である程度のGPS信号は受信できるため,既存の屋内外シームレス手法を適用することが難しい.そのような特殊な環境での滞在を安定的に検知するために,高さ,奥行き及び側面の開放方向の3つのパラメータで構成する半屋外空間の空間特性から滞在検知に必要となる衛星を選定する手法を設計した.さらに,滞在検知のための明確な閾値を設定することは難しいため,選定した衛星の信号対雑音比の値をもとに,ファジィ推論を利用して滞在を判定するための判定フローを設計した.この手法を利用することにより,3か所の評価実験箇所において89.4%の確率で上部を覆われた半屋外空間の滞在を検知できることを確認した.
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