絶縁層の総厚とコロナ放電開始電圧のトレードオフを解消した,新たな高熱伝導絶縁樹脂構造を開発した。パッシェンの法則に基き絶縁層と空気層の2層モデルを用い,絶縁層厚さとコロナ放電開始電圧との関係を明らかにした。その結果,樹脂絶縁層に導体を挿入して分圧することで総厚を厚くすることなく耐コロナ放電性を向上できることがわかった。また,導体を挿入した絶縁樹脂シートに適した圧着工程を開発し,定格電圧700 Vパワーモジュールと同等の絶縁層厚さで,定格電圧1,200 Vのパワーモジュールを開発した。
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