電子機器の性能は製造公差などに起因する部品のばらつきにより大きく変動するため,設計段階において不確実性の統計的評価が不可欠である。本研究は,EMC評価への応用を目指して,多導体不均一伝送線路の支配的な放射源であるCM電流の統計的解析に着目した。線路高とたわみの2つの設計変数がばらつくツイストペア線路に多項式カオス展開を適用することを提案し,従来手法であるモンテカルロ法と比較することでその有用性を検証した。その結果,提案手法により求めたCM電流の平均と標準偏差は検討帯域内で従来手法と同程度の精度を保ちながら,計算時間を約890倍も短縮可能であり,提案手法の妥当性と効率的な解析の有効性を実証した。
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