マインドフルネス研究
Online ISSN : 2436-0651
ISSN-L : 2436-0651
5 巻, 1 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • Crane et al. (2016) へのコメント
    稲吉 玲美
    2020 年 5 巻 1 号 p. 1-3
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/22
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿では,マインドフルネス・プログラムを定義づける要素およびインストラクターに求められる点について,海外論文を紹介し,マインドフルネスを日本の臨床現場で活用する際の援助者の心構えについて考察する。
  • 中川 裕美, 前田 泰宏, 久保 真人
    2020 年 5 巻 1 号 p. 4-14
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/22
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は,うつ病等の休職者を対象としたリワーク・プログラムにおいてマインドフルネス認知療法(MBCT)をベースとした「マインドフルネス講座」を実施し,その有効性とワーク・ライフ・バランスへの影響について検討することであった。マインドフルネス講座は,1回につき2時間の集団によるプログラムを計3回により構成した。本研究の参加者は17名であり,無作為に介入群(9名)と待機群(8名)に割当てて有効性の検討を行った。その結果,セルフ・コンパッションのポジティブ因子が向上し,身体的症状が軽減され,ワーク・ライフ・バランスの家庭の重要度が増した一方で,仕事への労力度が低下することが示された。また,各回における感想から,マインドフルネスの体験が参加者にもたらした変化について検討し,復職支援におけるマインドフルネスの意義と今後の課題について考察した。
  • 石川 遥至, 内川 あかね, 風間 菜帆, 鈴木 美保, 宮田 裕光
    2020 年 5 巻 1 号 p. 15-26
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/22
    ジャーナル オープンアクセス
    近年,マインドフルネス瞑想のプログラムは,欧州などを中心に小中学校を含む教育現場に応用されており,日本への導入も検討されている。大学の多人数講義における瞑想実践の効果に関して,量的な検討は少ない。本研究では,大学学部生を対象とした1学期間の講義の冒頭で,5分間の集中ないし観察瞑想を実施し,講義終了時における気分および動機づけ状態を含む心理的効果を検討した。その結果,5分間瞑想を実施した講義回では,実施しなかった回よりもリラックスの得点が有意に高かった。また,瞑想の出来に関する自己評定が高い学生は,自己評定が低い学生よりも,リラックス,講義への集中度,理解度,興味の得点がいずれも有意に高かった。これらから,講義冒頭における瞑想の実践は,講義時間中を通して望ましい心理的効果を持つことが示唆される。一方,瞑想の出来に対する自己評価と瞑想の種類も,これらの効果に関連しているかもしれない。
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