本研究は,ホスピス緩和ケアに従事する支援者のストレスの軽減と資質の向上を目的としたMindfulness-Based Cognitive Therapy(MBCT)プログラムを開発し,その効果を検討した。8セッションのMBCTプログラムに,ホスピス緩和ケアに従事する14名(
M=43.64歳,
SD=8.30)の医療専門家が参加した。プログラム開始1カ月前,プログラム開始時及び終了後,終了1カ月後,及び6カ後の各時点で,職業ストレス,バーンアウト,緩和ケアに対する態度,死に対する価値観,及びマインドフルネススキルに関する指標が測定された。その結果,短期的には身体的疲弊感が低減し,多様なマインドフルネススキルの向上が見られた。さらに長期的には,マインドフルネススキルだけでなく死に対する価値観の変化が認められた。MBCTが目的に一致した効果を発揮したことが示された。
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