本研究では,水稲適用農薬の河川モニタリングで使用実績の多いPolar Organic Chemical Integrative Sampler(POCIS)をサンプラーに用い,栃木県内の小貝川を対象としたパッシブサンプリング(PS)法により,河川水中の農薬モニタリングを実施した.並行して従来法によるモニタリングも実施し,両者の結果を比較することでPS法の有効性について検討した.その結果,水溶解度が高いベンタゾンとジノテフランを除き,POCISを用いたPS法により,19種の農薬について2週間および1ヵ月間の平均濃度を適切に測定できることが示唆された.