流体の流れの数値解析が難かしいのは, 実際上問題となる流れの状態がレイノルズ数の高い乱流状態にあり, 流体運動の基礎方程式の単なる数値計算化が不可能な点にある。そのため普通は乱れの作用を渦動粘性係数で表現することが行われるが, この係数を経験的に与えている。本報告では, 経験式や実験値を用いることなしに乱れのエネルギー逸散式とコルモゴロフのエネルギー・スペクトル理論から, 渦動粘性係数を決定するSmagorinsky-Deardorffの方法により, 噴流とturbulent spotの数値解析を行った結果について述べる。
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