『精神・心理領域理学療法学』第2巻第1号の発行にあたり、ご挨拶申し上げます。本誌をご覧いただきました皆様に心より感謝申し上げます。
本号には、2本の原著論文が掲載されております。いずれの論文も、精神・心理領域における理学療法の発展に資する重要な知見を提供しており、読者の皆様の臨床や研究活動に役立つものと確信しております。
さて、今年度、日本精神・心理領域理学療法研究会は一般社団法人化を経て、名称を日本精神・心理領域理学療法学会へと変更する運びとなりました。この法人学会化は、本研究領域のさらなる発展と普及を目指すものであり、精神・心理領域における理学療法の専門性を一層深めることを目標としています。
法人化にあたり、私たちは本学会の研究領域を次のように明確に規定いたしました。
● 精神障害と身体障害の重複障害に対する理学療法
● 精神障害を有する人に対する身体機能、活動の評価
● 精神障害を有する人の身体機能障害、活動能力低下の予防
● 精神障害やメンタルヘルスの不調に対する理学療法の基礎的研究
● 精神障害を有する児・者の社会参加、就労支援
● 労働者や学生のメンタルヘルスと身体活動や運動習慣との関連
これらの領域は、精神障害や心理的課題を抱える方々に対する理学療法の可能性を広げるだけでなく、社会全体の健康向上に寄与するものであると考えております。
なお、法人学会化に伴い学会名は変更となりますが、本誌『精神・心理領域理学療法学』の名称はそのまま継続して使用いたします。本誌は、今後も精神・心理領域における理学療法の発展を支える場としての役割を果たしていく所存です。
最後になりますが、本号の発刊にあたり、多大なるご尽力をいただいた著者の皆様、査読者の皆様、編集委員会の皆様に心より御礼申し上げます。本誌が引き続き皆様の研究活動の一助となることを願い、今後ともご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げます。
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