自然河川にて, 河床面が凡て同じ勾配で且つ同じ形状性質であるならば, 流れは最大勾配の河床に沿つて直線となり, 水流の流線も流れの方向に真直ぐに流れるはずであるが, 実際上は水流の流線は, 処により流路の状況, 其の他の原因で流れの方向と或る角度をなして, 水面に向い, 河床に向い, 或は河岸の方向に流心部と偏向して流れ, 彎曲流をなし時には優美な蛇行流を形成している。しかして流水による此の蛇行の形態にも夫々の条件により千差万別であるがその形態の中にも自から何等かの関係を有しており, O.Fargue により此等の性質につき提唱されて来たのであるが, 本県砂防課にて比較的明瞭な蛇行形を形成している, 最上川の一支川である, 白水川の調査を実施したので当河川に於ける蛇行形について藤芳博士の理論に基き, 当課佐藤課長指導の下に取まとめた結果を記して見た。
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