資源地質
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42 巻, 236 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 中野 忠直
    1992 年 42 巻 236 号 p. 351-352
    発行日: 1992/12/28
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
  • シェルトン K.L., 蘇 七燮
    1992 年 42 巻 236 号 p. 353-359
    発行日: 1992/12/28
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    三宝鉛―亜鉛―重晶石鉱床は,ジュラ紀花崗岩類の貫入に関連し生成した古生代黒雲母片岩中にみられる石英―重晶石裂か充填式鉱脈よりなっている.鉱化作用は,テクトニックフラクチャーリング,角礫化作用により3回のステージに明瞭に分けることができる.ステージIIの組織はリズミックな沈澱がおこったことを示し,7つのほぼ単一の鉱物よりなるバンドからなり,このことは逐次沈澱生成したことを意味している.ステージIIのリズミックな鉱化作用に関し,詳細な酸素同位体の研究を行った.このことから2つの重要なプロセスにより生じたことが判明した.すなわち,(1)ステージとともに天水の寄与がしだいにふえ,鉱液のδ18Oが+0.9から-6.8%へと減少,(2)周期的な沸騰がおこり,δ18Oが少しプラスへ動いた.三宝鉱液の水素・酸素同位体の研究は,マグマ水または岩石と大きく反応をした天水と,ほとんど反応していない天水との混合,または高温―中温や水/岩石比の大きい(原子比で0.1-0.5)条件下での天水と花崗岩類または片麻岩類との交換がおこったことを示している.混合または交換モデルを用いると,三宝熱水系の流体の水素・酸素同位体組成は,三宝地域の天水によって主に支配されたといえる.
  • 上本 武, 渡辺 洵, 星野 健一, 加賀美 寛雄, ホドキンソン イアン, オール トム
    1992 年 42 巻 236 号 p. 361-378
    発行日: 1992/12/28
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    オーストラリア,クイーンズランド州北東部,東経146°15',南緯20°17'に位置するMount Leyshon金鉱床は,オーストラリア盾状地の外縁部において,石炭紀末期から二畳紀初期にかけて起きた一連の火成活動に関連して形成された鉱床である。
    本地域は,カンブリアーオルドビス紀の堆積岩類(Seventy Mile Range Group)とデボン紀の花崗岩類(Mount Leyshon Granite)を基盤(Lolworth-Revenswood Block)とし,それらは石炭紀末期から二畳紀初期の直径約1.5kmの円形構造を有するMount Leyshon complexに貫かれている。鉱床は,その中に見られる貫入岩の活動に伴って形成された。より小規模の角礫岩(Mount Leyshon breccia)を主な母岩としている。隣接したもう一つの母岩である貫入岩の粗粒石英斑岩のRb-Srアイソクロン年代は283±19Maである。この値は,本鉱床産方鉛鉱の鉛同位体年代ならびに鉱化作用と密接に関連する変質鉱物である白雲母のK-Ar年代とほとんど同じである。さらに,本地域周辺の火成岩類の年代を考慮にいれると,このことは,石炭紀末期から二畳紀初期にかけて一連の火成活動が相次いで起こり,かつ,鉱床形成がそれに伴って比較的短期間に行われたことを意味する。
    本鉱床に見られる主に鉱物共生及び産状から,その鉱化-変質作用のステージは大きく二つ(前期,後期)に分けられる。前期の鉱石は,最大3cm幅のveins及びveinletsとして主に粗粒石英斑岩,変堆積岩,角礫岩(Main Pipe breccia)中に産し,Mo(輝水鉛鉱)の濃集及び高塩濃度(40-52eq.wt% NaCl)と,高pH(カリ長石,黒雲母)の鉱液で特徴づけられ,一方,後期のものは,主にMount Leyshon brecciaのmatrixを交代したり,間隙を充填したり,鉱染または最大幅1.5mの鉱脈として産し,Cu-Pb-Zn-Bi-Au-Agの濃集,低塩濃度(3-17eq.wt% NaCl),低pH(白雲母,緑泥石,カオリナイト)の鉱液で特徴づけられる。
    これら二つのステージに伴う石英中の流体包有物のデータから,両者の生成温度には顕著な差は認められず,300℃程度と見積もることができる。後期に引き続いて,より低温の鉱物が細脈を形成している。金(エレクトラム)は,溶解度のデータ等から,黄鉄鉱が安定な領域で,主にpHの低下に伴ってチオ錯体が不安定となり沈澱したものと考えられる。上述のRb-St年代を用いて,1)火成活動の最末期(post-ore)の粗面安山岩,2)鉱石鉱物と密接に伴う方解石,3)鉱化に関連したとみられる粗粒石英斑岩,4)基盤(pre-ore)の花崗岩及び,5)変堆積岩のSr-Rb同位体組成を求めた結果,それらはマントル物質と地殻物質とが混合して生じたとするmixing modelと調和的である。
  • 加納 隆
    1992 年 42 巻 236 号 p. 379-390
    発行日: 1992/12/28
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    神岡鉱床は,飛騨片麻岩中の結晶質石灰岩を交代した鉛亜鉛鉱床であり,主な鉱石は杢地鉱とよばれるヘデンベルグ輝石質の単斜輝石を主とするスカルン鉱で,伊西ミグマタイトとよばれる単斜輝石を含む石英長石質岩と密接に産出する.これらの単斜輝石の組成変化と鉱床分布との関係を,広域的から一露頭中まで様々のスケールにおいて検討した.伊西ミグマタイト中の単斜輝石は,ヘデンベルグ輝石分子約40~70%で大半は50~60%程度である.また杢地鉱中のものはおよそ70から90%以上に達し,ヨハンセン輝石分子が10~20%とやや高い.鉱床母岩の伊西ミグマタイト中の単斜輝石組成は,主としてもとの岩石の全岩化学組成に支配されており,ごく一部の変質部(いわゆる「よっぱらい」)を除いて,鉱体中の中石に至るまでほとんど鉱化作用の影響を受けていない.伊西ミグマタイト中の単斜輝石組成は,鉱床分布とは無関係にランダムに変化しており,広域的にも鉱床近傍においても両者に有意の関係は認められない.これらは,伊西ミグマタイトの成因と鉱化作用との間に直接的な因果関係がなかったことを暗示する.
  • 大上 和良, 越谷 信, 本間 健一郎
    1992 年 42 巻 236 号 p. 391-400
    発行日: 1992/12/28
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    Okawame mine, located in the northeastem area of the Kitakami massif, was hetherto recognized as a peculiar skarn type molybdenum deposits in the Japanese Islands. The detailed observation of the occurrences of molybdenite clari-fied that the Okawame deposits, is a vein type and the occurrences can be classified into four types, i. e., Type I: molybdenites occurring in the quartz vein, Type II: occurring sporadically in the country rocks accompanied with discontinuous quartz vein, Type III: those filling the joint without quartz and Type IV: those occurring in the oriented fracture along grain bounda-ries of skarn minerals. Types II, III and IV are evidences for misapprehention of the occurrences of molybdenite to be a disseiminated and a stockwork deposits in skarn. Four types are closely related with each other, i. e., Types II and III are deri-vated from Type I and II, respectively. Since the quartz veins and joints evidently cut the metamorphosed and skarnized country rocks, the molybdenum mineralization took place after the contact metamorphism and skarnization.
    The directions of the quartz veins and joints with and without molybdenite are dominated by N-S to NNE-SSW in trends and vertical in dips. The quartz veins and joints are considered to have formed under the stress field with horizontal maximum principal stress axis trending N-S-NNE-SSW (=σHmax). The studies on the relationship between directions and radiometric ages of the granite bodies in the northern Kitakami massif show that vein-type molybdenum deposits in the northern Kitakami massif were formed under the stress field with horizontal maximum principal stress axis trending N-S-NNW-SSE in the last stage of the granitic magma activity, which was slightly earlier than Okawame mineralization.
  • 西川 信康
    1992 年 42 巻 236 号 p. 401-414
    発行日: 1992/12/28
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
  • 柳沢 文孝
    1992 年 42 巻 236 号 p. 415-422
    発行日: 1992/12/28
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
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