1) 組合せ的部分.
a,
b,‥‥個の價電子を有する
n個の原子があつて之が價數
vの遊離價線を殘す樣に結合するためには, 各原子及び “空虚” に對して夫々ヴェクトル
x,
y,‥‥,
lを對應させ
x,
y,‥‥,
lにつき夫々
a,
b,‥‥,
v次の不變式φ (
l;
x,
y,‥‥) を作る (嚴密に言へば不變式の一次聚體の基底φ (
l;
x,
y,‥‥) を作る). 斯樣な不變式 (の基底) の一つの選び方は [
xy] の形の基本不變量の乘積なる單項式を採ることである. その間に恆等關係 (10) の成立することに注意を要する.
2) 力學的部分, (13) から交換エネルギー
Wxy等を計算し, (14) により不變式φに施す演算子
txyを求める. これにより演算子
Wが定まるから價數
vのみの間で方程式 (12) を解けばヱネルギーが得られる. 實地計算に際して便利な公式D
xy[
xy]=0, D
xy[
xz]=[
yz]が成立することを最後に付け加へて置く.
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