水泳水中運動科学
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7 巻, 1 号
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総説
  • Huub Toussaint, Martin Truijens
    2004 年 7 巻 1 号 p. 5-15
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/01/27
    ジャーナル フリー
    Peak performances in sport require the full deployment of all powers an athlete possesses. How factors like mechanical power output, technique, and drag each on itself, but also in concert determine swimming performance is subject of inquiry. This overview of swimming biomechanics focuses on three performance factors: (i) generation of propulsion in water, (ii) drag encountered by the body during swimming and (iii) propulsive efficiency. The theoretical considerations will be put to use by predicting individual power requirements for swimming a world record in the 50 m free style based on experimental data.
原著論文
  • 西村 一樹, 山口 英峰, 中西 洋平, 小野寺 昇
    2004 年 7 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/01/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 水温の違いが仰臥位フローティング中の直腸温および酸素摂取量に及ぼす影響について明らかにすることであった. 被験者は, 健康成人男性8名とした. 本研究は, 陸上および水中3条件 (水温25, 30, 35℃) の仰臥位フローティングを行った. すべての実験は35分間行った. 水温25℃条件において直腸温は低下し, 酸素摂取量は増加した. 直腸温の変化には, 個人差が観察された. 体脂肪率と直腸温の変化の間には, 有意な正の相関関係が観察された. しかしながら, 体脂肪率以外の要因が直腸温の変化に影響を及ぼす可能性が考えられた. これらのことから, 浸水温25℃における直腸温の変化は, 体脂肪率以外の要因の影響を受ける可能性が示唆された.
  • 野口 雄慶, 出村 慎一, 佐藤 進, 中田 征克, 北林 保, 大杉 貴康
    2004 年 7 巻 1 号 p. 23-27
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/01/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 方向転換泳と25 mスピード泳の関連について検討することであった. 方向転換泳は, 水中での泳ぎの協応性を, 25 mスピード泳は, 泳ぐ速さを測定する. 被験者は水球選手6名を含む大学生水泳選手36名であった. 両テストは, いずれも水中で, 壁面を蹴ってスタートした. 両者の測定値の試行間信頼性 (ICC) を検討するために, 級内相関係数を算出した. 相関関係は, ピアソンの相関係数より検討した. 両者のICCはどちらも0.98で, 非常に高かった. 方向転換泳と25 mスピード泳のテスト間には中程度 (r=0.54) の有意な相関が認められたが, 関与率は30%以下であることから, 両者の関係はそれほど高くないと判断された. 方向転換泳にはスピード以外の要因が関係していると推測された. 水球選手は, 方向転換泳に優れることが示唆された.
  • 佐藤 進, 出村 慎一, 北林 保, 野口 雄慶
    2004 年 7 巻 1 号 p. 29-33
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/01/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、現場で利用可能な簡便なスタート技能評価法を提案することであった。本研究で提案した方法は、ビデオ映像から、スタート局面 (15 m) における50 cm間隔の泳速度をビデオ映像から計測する方法である。コースロープに50 cm間隔でマーキングを行った。撮影はデジタルビデオカメラ1台 (1フレーム1/30秒) を用い、プールサイドを泳者に併走して行われた。撮影後、映像分析より各マーカーの通過時間を計測し、各区間の泳速度を算出した。5名の大学競泳選手を被験者とした。ビデオ映像から通過時間を読み取る際の検者内信頼性および、同一泳者によるスタート動作の再現性について相互相関係数により検討した。映像分析の検者内信頼性は0.79~0.98の高い相互相関係数が得られた。また、スタート動作の再現性に関しても、0.84~0.93の高い相互相関係数が得られた。泳速度曲線は、泳者の水中での動作に伴って生じる泳速度変化の特徴を反映していると考えられた。現場での実用性を考えた場合、この方法は有効と考えられる。
  • 田中 千晶, 本間 三和子, 川原 貴, 村田 光範
    2004 年 7 巻 1 号 p. 35-40
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/01/27
    ジャーナル フリー
    近年, 身長は, シンクロナイズドスイミング競技者が高い競技成績を獲得するために, 重要な要素のひとつと考えられている. 日本人小児の身長とプロポーションに関するパーセンタイル曲線を用いて, 日本人小学生女子シンクロナイズドスイミング競技者の身長およびプロポーションが, 同年代一般女子や欧米人と比較して差異があるか否かについて検討を行った. 対象者は財団法人日本水泳連盟シンクロ委員会により実施されている競技者育成プログラムのオーディションに参加した全国各地の小学4年生から6年生女子であった. 各競技者の身長と座高を測定し, プロポーションを評価した. また, 日本人小児および欧米人については, 先行研究にて報告されているデータを用いて分析を行った. その結果, 競技者は同年代の日本人に比較すると, 身長は標準的であったが, 相対的に脚が長い傾向にあった. しかし, 欧米人に比較すると, 身長は低く, プロポーションも劣っており, 欧米人の標準的な体格に達している者は非常に限られていた.
  • 長井 力, 土岐 仁, 齋藤 和成
    2004 年 7 巻 1 号 p. 41-49
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/01/27
    ジャーナル フリー
    本研究では, 最も基本的な泳法であるクロール泳法について, 上肢のリカバリ動作の評価を試みるものである. 上肢のリカバリ動作は, ビデオカメラを使用し動作解析によって計測する. 測定した運動結果より, 上肢7リンク剛体リンクモデルを用いて動力学解析を行う. 上肢各関節の関節トルク及び関節力から各関節の負荷を評価し, また, エネルギ消費を用いて関節パワーを求め, リカバリ動作の評価を行った. これらの値を用いて, リカバリ動作を定量的に評価した.
    我々の評価手法は, 水泳運動のトレーニング評価や指導法に有効である.
実践研究
  • 洲 雅明, 榎本 至, 鈴木 茂廣, 南 隆尚, 高橋 淳一郎, 齊藤 まゆみ, 小森 康加, 川上 哲
    2004 年 7 巻 1 号 p. 51-57
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/01/27
    ジャーナル フリー
    Supporting an event, water polo game analyses is executed by the scientific section of the Japanese Water Polo Committee, and the data is being offered to the athletes and the spectators at the venue. Moreover, the same data can be seen on a web site established for the game analyses. Also, statistical data of the games that aren't distributed at the venue has been uploaded to the web site.
    The purpose of this study is to examine the utility value of the web site from the number of access hits and from a questionnaire survey.
    1) The number of access hits increases rapidly from the first day of an event, and it continues to a high total until the statistical data is completely uploaded. Of course, depending on the event, there is a difference in the number of total access hits.
    2) The web site user would prefer to see more detailed data rather than quickly uploaded data.
    3) The web site user would like to see the uploading of game reviews and game broadcasts, in addition to the current contents.
    4) It will be suggested to examine charging for the data sheets and the software for the game analysis in the future.
資料
  • 深町 得三, 川瀬 哲男, 塚田 吉昭
    2004 年 7 巻 1 号 p. 59-65
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/01/27
    ジャーナル フリー
    At the World Swimming Championship Fukuoka 2001, which used a 3 meter depth pool, eight new world records were made in contrast to zero world records at the previous event which used a 2 m depth pool. Why the difference occurred was the motivation for this study. To determine whether “shallow water effect” occurs in a swimming pool, we measured the resistance of a life sized swimmer model in an experimental towing tank with three different water depths of 1.0, 2.0 and 3.5 meters.
    The results were as follows;
    1) When compared to 2.0 m depth condition, the resistance of towed model in the 1.0 m depth condition increased by 3.4 % at speed range 2 m/s and above. This can be recognized as “shallow water effect”.
    2) Also compared to 2.0 m depth condition, the resistance in 3.5 m depth condition increased by 1.1 %. This may be regarded as a measurement error.
    3) In conclusion, these experiments indicate that there is a “shallow water effect” in a swimming pool at a depth of about 1.0 m in the current competitive swimmers' speed range.
アイデア
  • ―ストップウォッチの利用―
    佐藤 進, 出村 慎一, 中田 征克, 北林 保, 野口 雄慶
    2004 年 7 巻 1 号 p. 67-73
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/01/27
    ジャーナル フリー
    本研究では、ストップウォッチにより50 cmまたは100 cm間隔で設定した各区間の通過タイムを計測し、ビデオを用いた場合と同様な分析が可能か否かを検討した。分析内容は、ビデオ映像による分析 (VTR)、ストップウォッチによる分析 (SW)、ストップウォッチによるビデオ映像の分析 (VTR+SW) を設定した。コースロープに50 cmまたは100 cm間隔で貼付したマーカーを泳者の頭部が通過する時間を上述の3つの方法により計測した。ストップウォッチを用いた方法 (SWおよびVTR+SW) の場合、50 cm間隔で正確に測定することは困難であった。100 cm間隔にした場合、SWでは計測が可能であったが、VTR+SWでは正確な計測ができなかった。SWによる100 cm間隔での計測結果とVTRの結果との相互相関係数は、0.70 (ラグ0時) および0.84 (ラグ-1時) と比較的高い一致度を示した。100 cm間隔での計測は細かな水中動作を反映した結果は得られないが、水中でどの程度まで泳速度が低下し、浮き上がり時にどの程度であったかといった情報は提供できると考えられた。
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