早期乳癌11例に対してQuadrantectomy, 腋窩郭清, 放射線療法を行った. 平均年齢は44.6歳で, 経過観察期間は7.1カ月であった. ステージI6例, ステージII5例で, 組織型は硬癌8例, 乳頭腺管癌3例である. リンパ節転移は4例(36.3%)に認められた. 現在まで局所再発, 遠隔転移を認めない.
全割切片による組織学的検索が行われ, 主腫瘍の周囲に多数の癌の播種を認め, 乳癌の多中心性発生が示され, 放射線治療の必要性が考えられる.
心理テストが乳房温存療法群, 乳房切断術群に対して行われた. 両群とも不適応, 抑うつ, 不安, 緊張に関しては同じような値を示しているが, 乳房温存療法群は過敏状態を示し, 乳房切断術群は怒りの感情が強かった.
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