テレビゲームの普及に伴い,ゲーム内容も多様化し,ゲームソフトの中には青少年にふさわしくないものも含まれるようになった。そのような状況の中で,購入時の目安となるゲームソフトの年齢区分の格付けがますます重要な役割を持つようになり,より客観性の高い格付けについての研究の必要性が高まってきた。本研究では,まずテレビゲームの影響について考察し,各国におけるゲームの格付けの状況を紹介した上で,とくに暴力表現に注目しながら客観的な格付けについて検討した。人気のあるゲームソフトの内容に基づき,暴力表現についての格付け基準を提案し,その格付け基準の適切性について,3つの大学の学生,計151名に対してアンケート調査を行った。その結果,提案された格付け基準はほぼ適切であること,および,格付け基準の適切性の判断については性差があることが分かった。
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