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クエリ検索: "アラバット島"
2件中 1-2の結果を表示しています
  • 豊田 貴樹, Pedro Orig Balagas, 峰松 浩彦
    森林立地
    2003年 45 巻 2 号 65-74
    発行日: 2003/12/25
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    マングローブは熱帯・亜熱帯地域の海岸線や河口域に分布し,その分布構造は滞水時間や塩分濃度,土壌の基質等の環境因子によって決定される。塩分濃度は分布を決定する重要な因子の一つで,感潮河川では塩分濃度の影響によるマングローブ植生の変化を観察することができる。フィリピンにある河川延長が50km以下の3河川,リナオ川,カブヨ川,カビビハン川において,河川水の塩分濃度の変化とその河川に連続的に出現するマングローブ構成種の変化との関係を調査し,河岸に生育するマングローブ構成種の塩分濃度耐性について考察した。各河川の塩分濃度は上流に溯るに従って低下し,それに伴いマングローブ構成種の構成にも変化が見られた。出現したマングローブ構成種28種のうち,0mgL^<-1>から29mgL^<-1>まで分布域を持っている構成種はNypa fruticansのみであった。その他の構成種は高低どちらかに偏った分布を示していた。また主要なマングローブ構成種>副次的な構成種>付随的な構成種の順で出現範囲が狭まり,かつ低塩分濃度方向に適応していた。しかし,各構成種の塩分濃度に対する適応性には幅があり,また出現割合と塩分濃度には関係がなかったことから,塩分濃度条件のみではマングローブ帯状構造のような狭い範囲で構成種が変化をしていくような林分の成立原因を説明できないことが示された。
  • 豊田 貴樹, Ruben C. Mabesa, 谷口 敏彦, 戸田 浩人, 生原 喜久雄
    森林立地
    2007年 49 巻 1 号 61-71
    発行日: 2007/06/25
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    フィリピンのルソン島中部に位置するラモン湾ラガイ地区において,17年前に放棄された養殖池と22年前に養殖池建設のため伐採された後に放棄された場所(養殖放棄地という)と,隣接するマングローブ二次林において樹種分布,冠水状況,土壌基質の全Na濃度及び地表水の全塩分濃度及び酸化還元電位を調査した。二次林におけるマングローブ樹種の出現と冠水状況の関係から,1ヶ月間の冠水日数および連続非冠水日数を指標とした各樹種の適正生育範囲が示された。最も海側で優占して出現したRhizophora apiculata(Ra)の冠水/連続非冠水日数は,24〜21日/3〜4日,Ceriops tagal(Ct)は22〜17日/4〜7日,Lumnitzera littorea・Scyphiphora hydrophyllacea(Ll・Sh)は21〜13日/5〜9日,Avicennia officinalis(Ao)は13〜9日/9〜16日,最も陸側に出現したHeritiera littoralis・Intsia retusa etc.(Hl・Ir)は9〜0日/16〜30日であった。また養殖放棄地において冠水/連続非冠水日数が30日/0日の場所ではマングローブの出現がみられなかったことから,このような場所ではマングローブが自然に回復することが難しいものと判断された。また二次林では,海水の冠水頻度の違いが海から陸にかけての土壌基質中の全Na濃度と地表水の全塩分濃度及び酸化還元電位の変化となって発現し,マングローブ樹種の出現範囲にも影響を及ぼしていることが明らかとなった。他方,養殖放棄地では土壌基質のNa濃度や酸化還元電位で未だに撹乱の影響が見られることがわかった。
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