我々は, 大腸菌で発現させたヒト
アンド
ロゲンレセプター (hAR) でウサギを免疫してhARに対するポリクローナル抗体NH27を作製した.
ウエスタンブロット分析において, NH27によって, hAR発現プラスミドを導入した
アンド
ロゲン非依存性のヒト前立腺癌培養細胞PC-3では約110kDa, 107kDaの2本の
バンド
が検出され,
アンド
ロゲン依存性のヒト前立腺癌培養細胞LNCaPでは約114kDa, 108kDaの2本の
バンド
が検出された.
NH27を用いた免疫組織化学染色では, 市販のhARモノクローナル抗体AN1-15を染色した場合と同様に, ヒト前立腺肥大症の上皮細胞および間質の核が染色された. しかし, NH27の抗体価はAN1-15と比較して約5倍高かった. 前立腺癌細胞においいてもNH27によりAN1-15と同様に核が染色されたが, その染色度は核によって様々であった.
このNH27ポリクローナル抗体はARの性質, ならびに
アンド
ロゲン抵抗性の前立腺癌とARとの関係などを調べるのに有用であろう.
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