抄録
希土類元素を添加したワイドバンドギャップ半導体は,母体材料のバンドギャップの増加と共に,希土類発光効率の向上や低電圧動作による多色発光が報告されるなど,発光デバイスとして注目されている.我々は,4.9eVのバンドギャップを有するGa2O3を母体材料として,エルビウムをドーパントとした,緑色発光デバイスの試作と特性評価について報告した.本研究では,赤色領域に発光ピークを示す,ユウロピウムをドーパントとし,赤色発光デバイスの実現に向け,p型Si(111)を基板としたパルスレーザー堆積(PLD)法によるEuドープGa2O3薄膜の成長を行い,光学的特性および結晶性等との関係を調べた.