照射食品の安全性に関し, 韓国政府は国内評価の結果と同様に国際機関 (FAO, WHO, IAEA, CAC, その他) の勧告を原則的に受け入れている。現在, Co-60からのガンマ線による食品照射が, 26のアイテムの食品 (または食品群) に対して許可されている。2つの多目的ガンマ線照射施設 (Greenpia社1987年操業, SOYA社2002年操業) において, 医薬品ならびに限られた食品についての照射処理が実施されている。現時点では, 表示された製品が消費者向けに市場流通していることはない。しかし, 化学薬剤によるくん蒸の代替処理として, 殺菌あるいは殺虫のための照射処理が, 加工食品用の乾燥香辛料, 植物性原材料, その他のマイナーな原料の一部に対して利用されている。そして, 小量ではあるが, 商業ベースで扱われている食品の照射処理の総量は安定している。本稿では, 韓国における食品照射の進展について, その研究, 規制, 商業化, 照射食品の管理の実情について述べる。
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